5-2 、一〇〇式前期型

少なくともアメリカでは3挺を見た。ひとつはアバディーンプレーグラウンド博物館所蔵、もうひとつはリビー教授所蔵(整備用具共)、もうひとつはバンザイメンバーの所蔵で私が森で射撃している写真のものだ。
いずれも銃肩が折り畳むことができ、明らかに空挺用に作られたもの。
後の昭和19年に陸軍用に量産された一〇〇式短機関銃と部品及び弾倉の互換性はない。

image001

リビー教授のものであるが、珍しい携帯清掃具がついており、缶には部品が
入っている。後の一〇〇式昭和19年と違う点

image002

は排莢の仕組みだ。
この折りたたみの仕組みは海軍の製作で、空挺用三八騎兵銃にも使われている
ものと同じだ。この前期型一〇〇式短機関銃は陸軍の採用にならず、海軍用に
南部銃が売り込んだと思われるが、原型は折りたたみでなく、加工されてない
ものも存在する。