洋式銃



 3 、戊辰戦争用に輸入されたエンフィールド騎兵銃サイズ

エンフィールド銃の短いものだ。1863年製、美しい銃床、良い鉄質。エンフィールド銃は
二つバンド、スプリングフィールド銃は三つバンドが多い。この銃はエンフィールド1867年の刻印があり、明らかにその年に幕府か諸藩が輸入したものであろう。しかしこの例は
二つバンドより短くて、騎兵銃のようなサイズである。

全長は101㎝、銃身長60㎝、口径16㎜である。口径が大きいのはこの銃の寸法が散弾銃に適していたので、銃腔内のライフリングを落として散弾用にしていたからと推察される。
しかし民用に使用される際にはおとされる着剣装置はそのまま残っている。
英国の専門家に聞いたところ、この銃は砲兵用のエンフィールド銃であるとのことであった。戊辰戦争直前に、ミニエ方式の様々な銃が日本に輸入された一つの例だろう。