洋式銃



 11-2、ウィルソン銃 

英国でスナイドル銃より少し前に開発され同じ頃生産されたのではないか。日本では「海老尻銃」を呼ばれ、木部の後ろに溝を付けて、尾栓・遊底が後ろに後退し、後部から弾薬を装填できる。遊底を戻し、横から平たい栓を差し込み閉鎖する。遊底を下げる際に栓後部の海老の尻に似た平たい板を上にあげることからそう呼ばれた。和銃にもこの形式は観られる。
ミニエ方式のエンフィールドなどを改造したものが多い。

従って口径14.66mm、全長123㎝、4,4㎏、照尺1000ヤード
元のタワー刻印が残っており、元の生産は1869年。
但し、スナイドルように雷管を使わず管(パーカション)を使用する直火方式で、後部へのガス漏れも大きい。下は後部を開けた状態。

上は後部を閉鎖した状態

上、スナイドル、下、ウイルソン、各々実包(無稼働)とともに
比べてみるとミニエ式エンフィールドを後装式に変換した過程で様々なアイデアが出されていたことが推定できる。

国産でもこのアイデアは使われ、全長170㎝、口径13㎜と言う長い銃に使われていた。口径からみると散弾銃ではなく、狙撃銃として開発されたものだろう。

 

以上