洋式銃



 13、管打ち外カラクリの堺筒

火縄銃では外カラクリが圧倒的に多い。しかし管打ちのカラクリ(ロック)は内カラクリが常識で、シアは短く、引き金の力は直ぐに解除に伝わる。このロックは火縄式と管打ちの中間で、引き金は手前にある。バネは外にあり、ハンマーの端は直接板ばねの刻みに入る。ハーフコックもある。一番高く上げた状態は90度になる。鍛冶仕事が火縄銃製作伝統のままだ。管(ニップル)の台座も筋が綺麗だ。ロック自体の出来も良い。実用にするには、①ハンマーが高すぎる ②カラクリが戦闘で傷みやすいなどの欠点はあるが、銃としては面白い。

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全長119㎝、銃身長77㎝、口径15㎜(四匁半)馬上筒として製造したのだろう。銘 「泉岸住 佐藤 義定作」 銃身に大きく『奉不窮』の銀象眼。
『泉県』の焼印。

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パーカションの拭き返しが上にくるようになっており、長いハンマー、高い位置、複雑な板ばねなどの様子が見える。以上