6 、火縄銃が日本語に与えた影響
様々な慣用語が火縄銃もしくは火縄銃射撃から発生している。それらの一部を上げてみよう。
火蓋を切る
戦いを始めると言う意味だが、実際には「安全装置をはずす」で、引き金をひかなければ発射しない。
見当を付ける
狙いを定めるの意味。
お目当て
照準を目当てと言うから、「目標」と言う意味になった。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる
これは「まぐれに当たる」と言うことより「練習すれば当たるようになる」と言う意味での方が正しいと思う。
目星を付ける
星は的のこと照星のことを意味するが、狙いを付けると言う意味で使っている。
無鉄砲な奴
鉄砲を持たずに立ち向かう無謀な奴と言う意味。鉄砲の威力は絶大だった。
入り鉄砲に出女
都市に鉄砲が入りテロに使われるのを恐れた。
金星をしとめる
一番小さい的を金色に塗った。それに命中させた、上出来を意味する。
鉄砲水
水が一度にどっと溢れ出す状況を言う。
ため息
射撃の際に息を止める事を言う。息を吐き出すには「ため息をつく」と言うのが正しい。
釣瓶打ち
鉄砲を交互に、間隙をおかずに発射する様を言う。
隠し玉
最後の1発はどこかに隠してあった。玉がないと思っても最後に隠したものを使うことを意味したのではないか。