7 、桜花
以前、遊就館に一式陸攻に吊るされ、編隊になったジオラマがあった。確かに乗員は全員戦死したが、これを展示物にする感覚はと、少し疑問に思った。下、スミソニアンの展示
桜花の実物は世界の博物館で少なくとも3機は観ている。これを航空機、軍用機と定義して良いものか確信はないが。このスミソニアンの展示、ワシントンDCの近くにあるカンティコ海兵隊博物館、英国ロイアルエアフォース博物館などで実物を見た。
戦後かなりの数が破壊されず本土、台湾、沖縄に残っていたそうだ。
調査する米軍、沖縄と思われる。前部が爆発筒800㎏だから魚雷なみの威力 被いは外してある。
桜花自体は全長約6m、全幅5m、靖国の模型はスミソニアンの実物と形が異なった。
しかし桜花はその後、航空機にミサイルを搭載するアイデアになったことは確かだと思う。
誘導装置がないから、有人にしたが、操縦士を訓練できない。すでに操縦士である者しかこの兵器は操作できない。それも一発勝負。母機一式陸攻機の損失、数十機を考えたら本当に馬鹿(英語名はバカボンブと言う)な計画だった。これを現在の人間はどう考えるか。
1945年4月12日、鹿屋基地を発進した土肥中尉の搭乗した桜花がUSS駆逐艦、マナート・L・エーベル、2200トンに命中し轟沈させたのが唯一の戦果だそうだ。
ここまで追い込まれ戦争は、もう戦争ではない。桜花は着陸ができないから航空機ではないだろう。