2-4、六号無線機 その2
この六号無線機は単体で出た。収容嚢が全部皮革製で、時代が経って痛んできたが
中の無線機は完全品だ。ただ製作が新しく昭和19年1月、東京無線電機株式会社製で
14500番台だ。これが累計の番号なら、この二三型の送受信機は頑張っても2万くらいしか製造できてなかっただろう。蓋の裏側、左にはグラフ横が「同調蓄電池目盛」,縦が「周波数(メガサイクル)とあり、右は配電図である。相当目が良くないと見えないくらい細かい。アンペア計は安立電気製。送話と受話のプラグは2セットある。寸法は18x8x13㎝でこれが日本軍の送受話器の一番小さいものだったと言うことは、アメリカ軍のウオーキートーキーに負けていた。
海軍で使っていたものはこれと同じものであったか似たものかは定かではない。下の写真は
中国戦線で海軍が通話訓練をしている画像
「東京無線電機株式会社」は大正十一年(1922)に創設され、現在は(株)三桂製作所と言う会社名で、電線管、ケーブル、コネクターなどの最新技術製品に特化している。