2-3、九四式三号受信機 2種類
木箱に入れ、送信機(上)、受信機(下)横の予備
真空管などを入れ、蓋がデスクになる。この実物はフォートベニングにある。
三号は受信機だけ2つあるが、形は同じでない。送信機はない。本来、三号は受信機と送信機を木箱に縦に入れ、木箱の蓋を机替りに使い通信兵が作業した。周波数帯が広く、大隊などの装備であったのではないか。海軍陸戦隊でも同じものを使っていたようだ。下の裏から見たものと、表のパネル。
海軍陸戦隊が同じような機材を使っている様子
(箱がないものだろうか)
一つは吉原氏からいただいたもので、枠だけで外箱がない。しかし中身が見えるのと銘板がしっかりしているのでこの機械の経緯が分かる。真空管は6本使っている。
横幅24㎝、奥行き14㎝、高さ20㎝、重量4.5kgでもう一つよりやや小型だ。
松下無線株式会社、昭和18年12月製造「九四式三号丙四一型」と言うもので、周波数を替える受信線転の箱、5個あるが、その取手が皮である。Iが300-580kc/s, IIは550-850、IIIは850-1600、IVは1600-2100、Vは3000-5100である。
丙無線機四一号受信機配電図
周波数を替える線輪
もうひとつは金属匣に収納されているが、機能は大体上のものと同じであろう。
横幅34cm,奥行き17㎝、高さ26㎝、重量6kg、受信線輪の数字が少し異なる。
1が350-625,2は625-1100、3は1100-1950、4は1950-3450、5は3450-6000である。全ての文字盤銘、銘板が取り外されているのが、機能は大体判定出来る。高さが
あるのは下部が電池入れになっていたからであろう。重量からみて内部の部品は全て存在していると思われる。
作りとしては松下無線昭和18年の方が良いようだ。この機械の線輪も全部揃っている。