2-2、九四式六号無線機の一式
この帆布で被われた無線機、収容袋入りアンテナ棒、のどマイク、ヘッドフォンの一式と手回し発電機を、1995年頃、アラバマのハイウエイパトロールマン、ジョージ・ティラーから譲ってもらった。南部の若者が多く太平洋戦線に行った。そのうちの誰かが持ち帰ったのだろう。翌年、同じようなセットがマニオンにもでた。横浜のディ氏が落とした。しかしアンテナは付いて無かった。
六号無線機は受信機と送信機が一体となった形式で、押しボタン式の電鍵でモールスも打てるコンパクトな機械だ。真空管は3極管1本だけでまん中に位置して、頭がパネルに出ている。25,000kcから45,000kc。横幅12㎝、幅8㎝、高さ13㎝、重量2kg。
電鍵、下は電源
本当はこの手の機材が小隊単位であり、野戦で頻繁に使われれば日本軍の効率もあがったのであろうが、特殊な任務にしか使われなかっただろう。
アンテナの袋には「九四式六号無線機空中線材料袋」とあり、3点の品が収納されている。2本の長短の組み立て式の棒、この接続部はネジで良く出来たものだ。
長いのは4本で140㎝くらいになる。短いのは2本で60cmくらいになる。
この2本を別々に一つの台(ベークライト製)に椄合し、そこからコネクターを使い、無線機に入れる。
銘板には「昭和一五年一一月株式会社高梨製作所」とある。
下はのどマイクとイアフォーンのセット。コード類は布が巻いてない。
電源コード、135V-35V
製作会社の「高梨製作所」と言うところは現在はこの手の製品を手掛けているか不明だ。