6-2、音響警報器 サイレン
戦線が広がり、制空権がおぼつかなくなると、敵機の来襲が怖い存在になった。
爆撃は言うまでなく、小型機の直接地上攻撃でも大きな被害が出た。
作業中、移動中には前方に見張りを出し、敵機を見るとこのような道具で危険を知らせた。このサイレンは稼働する。柄を回すと、例の「ウーン」と言う音が想像以上に大きく出る。日本軍はこういう携帯用道具を装備し、絶えず位置を変える方針だった。
銘版には『矢萩式特許音響警報機』とあり、
寸法はサイレン部分が直径120㎜、厚さ55mm、重量は2㎏近くある。重い。
クランクが入る箱型部分が横に付属し、それを折りたたみ式の柄を伸ばして回す。固定も出来たが、しなくても何かの上に置き片手で押さえ柄を回すことが
でき大きな音が出る。
恐らく帆布製か皮革製の収容嚢に収められていたであろう。