幻の本「古銃」

昨年、ポルトガルのラインハルト博士を訪問した時、収集、研究、説明の仕方から吉岡氏を思い出した。吉岡新一氏(故人)は京都市内の歯科医であり、まれにない熱意で火縄銃を中心に日本の火器類を収集していた。死後、その収集物一部は国立歴史民俗博物館に入った。吉岡氏は日本銃砲史学会の創立者の一人であり、「古銃」と言う本を執筆した。しかしこの本はなかなか手に入らず

幻の本と言われていた。これも生田豊太郎氏が複製したもので、日本前装銃射撃連盟のものだ。内容的は火縄銃、と輸入銃の多くと、棒火矢類の記述が多い。

「古銃」と棒火矢のページ

吉岡新一著「古銃」河出書房新社

昭和39年 17x29㎝ 100ページ
有馬成甫、奈良本辰也両先生の序文に始まり、
一、 元寇と火薬兵器          一二、江戸時代の火縄銃
二、 火薬               一三、堺の鉄砲
三、 火槍               一四、国友の鉄砲
四、 ヨーロッパの鉄砲         一五、江戸時代の短銃
五、 火縄銃の発明           一六、幕末の鉄砲
六、 朝鮮の役と鉄砲          一七、維新戦闘と欧米鉄砲
七、 大阪の陣と鉄砲          一八、明治の鉄砲
八、 江戸期の鉄砲           一九.国産古銃砲の小物と模型
九、 島原の乱と鉄砲          二〇、ピストル
十、 江戸時代の大砲          二一、阪井政市氏モデルガン
十一、 東洋の大砲           二二、古銃の付属品と象ったもの
などである。