日中戦争
守山康平著「日中戦争」
河出書房新社 B5判白黒 173ページ 1500円
2000年
尖閣諸島を巡り日中関係が緊張しているので、また書店に並び始めた。
「なぜ日中戦争は起こったか」論理的な説明のあと、盧溝橋から太平洋戦争かの状況までを時代を追って簡潔に地図、多くの写真で説明してある。いわゆる反戦本ではない。客観的に事実だけを述べている。写真は「近現代フォトライブラリー」から出ているが、当時の戦場写真は、朝日か東京日日(毎日)のものが圧倒的に多い。私は毎日から借用したが、かなりの額をとられた。
この本は各ページに2-3点必ず写真が挿入されている。惜しいかな、小さいのだ。写真のなかには当時の兵器運用と将兵の装具が詳細に分かるものが多いのだが。歩兵砲発射の横で、薬莢に装槇している兵士。鹵獲した中国軍兵器なども。観察は研究の第一歩という観点からみれば価値のある一冊だ。