「武器と防具」日本編

戸田藤成著 新紀元社 1994年
B5版、325ページ、白黒、価格1845円

日本の武器や防具を「動詞」と「イラスト」で説明していく方式の内容だ。
例えば、「斬る」で刀剣、「突く」で槍など長もの、「撃つ」で鉄砲、和製大砲の記述もある。16世紀に盛んに大砲が造られたと。
力作ではある。各々の武器のイメージを明確化するのが目的であり、研究していくうちに、モノを通じて日本人のオリジナリティ、外国から入ったものでも
工夫と、感性、美意識を加え独特のものにしたという観点が強い。この点では共鳴する。だが、内容の正確さにおいては良く知っている武器から、ちょっと違うと言う感じを受けないことはない。10数年前のこの手の本の走りであり、イラストなどはそういう意味では今一つの点もなきにしもあらず。