一冊で分かる「幕末維新」
ムック本、成美堂刊、A4版、142ページ、カラー、1300円、2011年刊
「一冊で分かる、イラストで分かる」幕末維新とある。日本史の中で幕末維新ほど複雑でいろいろな事実の積み重ねがあった時期はない。大仏次郎著「天皇の世紀」は未完であるが、膨大な量の作品だ。それでも全体像はつかみきれない。このムック本は歴史・時代ブームのなか、地図、写真、イラスト、絵画(錦絵、外国人の描いたもの)を上手にレイアウトして分かり易いことは見事だ。
1、幕末動乱の幕開け 2、公武合体と尊王攘夷 3、討幕運動から王政復古 4、戊辰戦争 5、明治政変 と項目はあるが、当然抜けている史実は多い。我々の関心事
幕末維新の武器兵器は、長岡藩の複製品ガトリングの小さな写真があるが、見事に抜けている。1863年、日本史の転換期、薩摩英国戦闘、長州4カ国軍敗戦、この部分はなぜか「超ビジュアル」でない。