1- 2、九九式手榴弾

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日本の代表的な手榴弾のひとつで九七式を小型にして、投擲し易くまた運搬し易くした。生産は昭和16年(1941)から終戦まで、約1,100万個。人間が投擲するだけでなく、小銃の銃口に装着する投擲筒で発射することが出来た。
信管を含めた全長は89㎜(本体は58.5㎜)、直径41 .5mm,縁軽44.5mm,重量300g、爆薬はピクリン酸55g、打撃発火曳火4-5秒遅延信管。

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左の下に火道筒が付いていた
小型になりより遠くまで重量から推定すると1.5倍、投げられる。大きな進歩は
信管で、U字型針金の安全ピンを抜いて、真鍮筒状の被いが、信管筒の突起に
引っかかっているので、落ちないことだ。ピンを抜くと上から打撃を与えると下に動き、撃針が発火薬を発火させ曳火信管が4-5秒、起爆薬まで燃えて行き爆発する。(画像のものには曳火筒が欠落している)小型であるので手に曳火が
こないように廻りに被いがある。
紙筒に2個を入れて支給したようだ。

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キスカ島攻撃でアメリカ軍ははじめてこの手榴弾を見たので「キスカ」と呼ぶ
ことがある。