福島県立博物館の展示

以前、民俗学者である館長赤坂 憲雄氏のお話「東北災害と民俗への被害」と言うような話を聞いたのでこの博物館には興味を抱いていた。
鶴カ城のすぐ脇、昔の三の丸だ。
建物も立派だが展示が素晴らしい。

博物館の使命、理念みたいなものが明確だ。これがないと「白虎隊」になってしまいもったいない。「教育、学術と文化に対する社会の新しい要請に応える」とある。内容は福島県には多い古代遺跡、恐竜、縄文など古代から「もっと会津を知ろう」と言う現代の地域のあり方を藝術的とも言える展示方法で見せて呉れる。建物も城と雰囲気を合わせてある。
赤坂先生のお話を聞いた時、一昨年の311災害で、海外沿いの神社、仏閣そして民俗学的にみて珍しい一人の人間の死に二つの墓を作った墓場などが流されてしまったという内容を聴いた。創立100年になるそうだ。宗教的な遺跡には災害復興の予算は出ないそうだ。

興味のあるものは幾つかあった。ゲベール銃とエンフィールド銃、ところがこれらが複製品だと言う。なぜだろう。ゲベールもエンフィールドも確かに手に入り難いものだが、「むかしや」にはあったし。このような複製品を作りにはひとつ数十万円くらい掛るのではないか。しかも表示が間違っていたので、紙に書いて担当学芸員に残して置いた。

後ろがゲベール銃、手前がミニエ式エンフィールド銃、表示が逆だった。

土佐藩の4斤砲。これは実物で完全品だ。砲は架台と車輪が付くと結果これだけ迫力のあるものだ。しかし良く観ると車幅がアメリカ南北戦争に使われたものに比べてやや狭い。日本の特殊事情のためか。

珍しい火縄銃と胴乱

火縄銃はどこかの流派のものであろう。

砲弾や銃弾の数々

砲弾は四斤砲のものであろう。

第二次大戦中の海軍航空兵の電熱服、飛行服、カポック一式

箱までついた珍しい例だ

こんなところが私の興味のあった品々か。以上