「除染」は日本的原子力汚染対策の武器となるか?

福島の渓流釣や猟に使っている家は元農家だった建物で、海抜700mくらい
福島第一原発から丁度30㎞の線上になる。行政は異なるが、あの川内村、天皇皇后両陛下、野田、安部両総理も訪れた村が、生活圏になる。このあたりは地震の被害は少なく、津波の影響はなく、原子力災害で問題になっている。ちなみに川内村は人口6000人だったが現在は2000人くらいで、高等学校が無くなったので若い層がいなくなった。
それで考え付いたのは普段生活していても大丈夫なように家屋の廻りを除染する。次に田畑を行うという今まで世界でもない大掛かりな計画だ。
勿論、成功すればこれは日本の技術にひとつになる。

私の敷地は2012年5月に専門家が測定した数値があり、今回除染した数値を自分で測定してきた。大体以下の通りになろう。(地面から50㎝)
しかしこの数値が何を意味するのか、どう人体に影響があるかの説明は分からない。

家左 家右 家前 庭中央 家裏 雨樋
2012年5月 0.70 0.77 0.39 0.73 1.40 0.66
2013年1月 0.38 0.24 0.05 0.14 0.14 測定せず

 

除染は2012年11月末から12月初旬に5日間かけて延べ25人の作業員が行った。一般の農家は平均約550万円の費用が掛るそうだが、当家は農業用の施設や器具類がなく手間はかからなかったそうだ。

自分のところだけ断るわけにはいかず、順繰りに隣から進んでくる。
手順としては家の周りの直径5㎝以下の樹木を伐採し、粉砕する。
落ち葉や枯れ草を集める。これらは青い厚いビニール袋に詰める。
屋根を専用のクレーン車で洗浄する。足場や屋根に作業員が昇ることなく行う。
雨樋の出口に1m四方の穴を掘りそこに除染液を入れ、水はタンクに戻す。
などが作業の手順だそうだ。家の前の数値がドラステックに下がっているのはこの部分はコンクリートであり、洗浄の効果が大きいことを意味している。
庭の中央は砂に入れ替えたからだ。
なお下の写真のように斜面の何もなくなった地面は0.20程度であった。

地面の土の替りに放射能に汚染されてない地域からもってきた砂、一部砂利を
固めてあった。
水道は井戸であるが、井戸水の数値は低いそうだ。

このビニール袋の上は意外に低く0.38くらい。袋が一個17000円ほどするそうだ。また側溝に一番汚泥が溜まり高いはずだが、管理が道路事務所なのでそのままになっている。この厖大な費用、どうするのだろう。以上