鳥獣より先に絶滅する狩猟者たち(動物愛護は偽善)

今年の狩猟シーズンも終わった。
明日は登録証と弾薬購入許可の返還だ。私の実績は有害鳥獣だけだった。
放射能の影響だ。猪肉には国の規準の10倍のセシウムが検出されているそうだ。
川鵜を撃ったのは初めての経験だった。流れの岩の上がフンで白くなっているところには現れるが、岩に弾が弾けるので危ない。飛んでいる時は高い。
この時は、鯉がいる沼の上にゆうゆうと飛んで降りて来て、私に気が付いて上昇しようと一瞬止まった時に、入れ替えた3号マグナムで撃った。

1975年、今から38年前には51万人いた狩猟者は現在では12万人(2-3年前は15万人)に減少した。4分の1以下だ。20代の若者はほとんどおらず、平均年齢は上がるばかりだ。昨年の農作物の鳥獣の害は226億円だったそうだ。
東北災害の被災地では銃を持つ人たちも狩猟をする人たちも減ったそうだ。
具体的な農作物被害とは、猪、熊、猿、その他小動物などの獣と鳥が収穫直前の農作物を食べてしまう。農業従事者もシニア層が増えて対策が出来ないのは他の条件と同じだ。鹿やヤギは樹木を食べ生態系だけでなく地形も変えてしまう。

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ハンター用衣装と銃袋

害獣や鳥を駆除するにも「狩猟免許」が必要である。。狩猟免許は国家資格であるが、各都道府県で受験し、県知事が発行する。狩猟の際は狩猟を希望する県に登録する。銃猟、わな、あみの3種がある。当然、銃猟が主な手段である。
狩猟期間は北海道を除く地域が11月15日から2月15日までだ。その他に有害鳥獣駆除にたずさわる狩猟者は年間を通じて、規定の鳥獣を駆除する。
「狩猟免状」を取得するのも簡単ではない。しかし「銃砲所持許可」は若者にはほとんど取得不可能だ。そういうバランスの悪さが若者の狩猟者を極端に減少させている。私が長年、狩猟をしてきた福島県は現在原発事故の影響かにある。なお狩猟にたずさわるものは高額な保険に加入し、このような蛍光色の帽子とベストの着用が義務付けられている。銃は獲物の近くに行くまで銃袋に入れる。
登録した県からはバッジが送られてきてそれが目印だ。狩り場の近くまでは4輪駆動車などで行くが、車内に予備の銃や弾薬は当然置いてはいけない。他人に銃を持たすのもいけない。山の中をガイドさん(元習志野空挺団員)が手ぶらでどんどん行くあとから銃を持ち一生懸命追いかける。

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登録県のバッジ

運搬中、散弾銃は先台を外しておく、引き金を引いてしまえば組み立てあっても使えない(不可能ではないが)と言うことだ。ライフル銃はボルトを外しておけと言うが運搬中に衝撃などで解除されるとやっかいだ。いずれにせよ、若者がもう少しこのようなスポーツをやる、農業や林業に有害な鳥獣を駆除して自然のバランスをとるには銃砲所持許可が関門であると感じる。

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運搬にはケース、施鍵する

若者に勧めたいのは、「狩猟免状―銃猟」を取得する→「銃砲所持許可」を申請する、という手順であろう。
先日の文化庁が日本の「マタギ文化」の指定を行ったが、あの指定になっていた村田28番銃、と道具一式の同じものは私が先日まで保持していた。以上