2 、小銃用擲弾器

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日本帝国には2種類の小銃用擲弾器が存在した。一つは九九式手榴弾を投擲する一〇〇擲弾器であり、もうひとつはドイツ技術のホロー弾を投擲する二式擲弾器だ。日本軍は当時、何種類かの小銃を使用していた。三八式歩兵銃、同騎兵銃、伊式小銃(6.5mm)九九式長小銃、同短小銃(7.7mm)、モーゼル小銃などである。
いずれの小銃にも使用できるもので、前者は上に抜けるガス、後者は直接抜けるガスを使用する仕組みであったが、当然、銃種によりガス圧は異なる。
経験的にガスポート、角度で射程を調整したのであろう。「日本の軍用銃と装具」に一〇〇式には各々小銃用擲弾器があるとしたが、当時、他の研究者も含め、各小銃に合わせていて、合うもの合わないものが存在したので、そう判定した。今回、計測してみると二つの擲弾器は同じ寸法であった。銃身の直径が異なるので合うもの合わないものがあるのは当然だが。
投擲弾九九式手榴弾は曳火信管、ホロー弾は衝撃信管だった。