日本銃砲史学会・宇田川武久理事長編『日本銃砲の歴史と技術』刊行

名称未設定「日本銃砲史学会」活動開始50周年を記念して2年前より発刊企画していた書籍である。長らく会員が研究していた、14論文、5コラムからなるB-5版ハードカバー292ページの力作である。時代を文久三年くらいまでに限ったが、西南戦争の題目がひとつ入った。注目すべきは伊川健二博士の「鉄砲伝来伝説の系譜」など。第I部は「銃砲通史編」、第II部は銃砲技術編と2種類の内容から成立している。但し、「日本銃砲史」は1863年(文久三年)を機会に急速なる西欧化、独自化が進んだので、次のテーマ、単なる古文書あさりに基づいたものでなく、実際の武器および兵器の文化文明論を語る余地が残されている。
雄山閣刊 定価5600円+消費税
「日本銃砲史学会」もこの本でひとつの区切りを造った。
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