2013年入間航空祭に行った
日本の国防を考える意味でとても勉強になった。
1、要員の教育、訓練、これらは戦後航空自衛隊が創立されアメリカ式の合理的、効率を重んずる方式が導入されたと聞いている。操縦技術は高いと思う。
安全性への配慮も自らの目で見ると確かだ。
2、機材は特に航空機の場合は近隣国とのバランスや開発・製造・運用まで時間が掛ること、先の見通しが難しいことなどが上げられる。現在の構成である、練習機、戦闘機、輸送機、その他機材のバランスはけして良くない。
3、そして基地だ。入間基地の例だけではないが、住宅地や市街地と混在している。ミサイル防衛システムが大大的に運用されると今の基地は別な場所に移転する必要があろう。地元の理解が必要だ。(沖縄県普天間基地をあげるまでなく揉めると巨大な無駄がでる)
以上の3点が感想だ。
C-1輸送機の離陸と編隊飛行
練習機T-4は編隊飛行、曲技飛行に観客30万人の目をひいた。しかし戦闘機の出番が少ない。陸上自衛隊習志野降下部隊のC-1からの降下、降下後のC-1、5機の編隊飛行など見どころは曲技よりもあった。
普段、中型機が低空(1000mくらいか)で編隊飛行を行うことはないが、実戦になるとどういう状況で降下兵をおろすかわからない。
F-4の編隊
観測機材、レーダーや、ロランなどの航報の補助をする地上の地点の正確度を
計測するものの飛行もあった。特に1962年、初めての国産機として開発、製造されたYS-11観測機の飛行は懐かしいものがあった。単なるターボプロップ機であったが、戦後20年ちかいブランクを経ての国産機で人気があった。
現在では日本の航空機製造会社は段々に部品だけの生産であるが復興しつつあるからだ。したYS-11の飛行。
特に課題2、機材に関しては、日本の防空体制は中途半端であると感じた。
練習機はその性能から戦闘機にはならない。(テキサンのように武装をつけた例もあるが)、憲法上、日本には爆撃機はない。これは集団的自衛権が発足すればいずれ戦闘爆撃機として必要なものであろう。F-15にも爆弾搭載はできないようになっているそうだ。日本は米国、英国に次F-15の装備数は多い、だが、基地問題で現在、スクランブルや紛争が予想される、西にはあまり配備されていない。
F-2は政治的に日本のF-16軽戦闘機として開発され、100機弱が製造された。効率良くスクランブルできる第一波となるべく機材だが、装備数が少ない。
当日も見なかった。
F-4練習機の編隊離陸
また輸送に関してヘリコプター「チヌーク」CH-47は陸自とも同じものだが、これもどちらかがオスプレーなど高速で遠距離飛べる効率の良いものを早く採用すべきだ。
輸送機C-1は中途半端な機材だ。著者は搭乗したことはないが、同じ飛ばすならもっと搭載量の大きい、STOL性のよいものでないと。自衛隊重要任務の
ひとつに国際貢献がある。その任務には能力的に不足だ。
ヘリからの降下、左はF-15の尾翼。
C-1よりの降下
総じて言えば、航空は人気がある。メディアは無視に近い扱いだが、あの人出はただごとではない。自衛隊に対する国民のひとつの大きな流れを感じた。そして日本の航空防衛、私たちの知らない、レーダーサイト、ミサイル、その他
さまざまな装備があるのであろうが、今年は転換期だ。F-35の採用も決まった。
陸、海、空それぞれにもれのない計画を国家100年の計として立てるべきだ。
(この項以上)