『武道始式』と安全都市東京

話はちがうが、警察では「君が代」を斉唱する。自衛隊は音楽祭では斉唱するが、駐屯地祭その他の行事では斉唱しない。いつも感じることだ。

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この管内では昨年犯罪は8%以上減少したが、サイバーや振り込み詐欺などと犯罪内容が変化しつつあるそうだ。管内に111の大使館や公館があり、さらにあの有名な繁華街。そこでは最近、また大型ダンス施設(昔のディスコか)とインターナショナルクラブと呼ばれる外国人女性が働く施設などが問題になっているらしい。いずれにせよ、警察官は強くなければならない。東京オリンピック、パラリンピック開催決定理由も東京が安全な都市だからだった。

日本では伝統的に警察は武道をやる。西郷ドンが反乱を起した後、その時に軍隊として出動した首都警察は熱心に自分流の武道を鍛練し、現在に至る。
昨日はその『武道始式』に行った。警察署の隣のビルのホールを借り、前半の柔道は畳、中やすみに畳を片づけて後半は剣道という進行だった。
毎年、見学している。見学者は約300名。
結論から言うと、格闘技好きには大変にためになる。技術も高い、競技進行がユニークだ、審判技術が高く公平だ、ととても面白い。
柔道は7人の選手が下から上がって行く競技「柔道高点試合」攻撃型で、大体見事な一本で決まる、だが組織対策にいる大将六段が強すぎた。昨年もこの人があっさり勝った。

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この署から全国警察柔道選手権で優勝した選手がいる。彼と三段の5人が次々と対決する試合「柔道五人掛け」。

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強い、けして弱い相手でない5人を見事に全員一本で勝つ。

警察署では少年柔道・剣道を教えている。今年はその少年少女達が出て、日ごろの練習を披露した。一番大変なのは指導者だ。忍耐強い、偉いと思う。

「剣道高点試合」は柔道と同じように7人の選手による下からの試合。

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興味深かったのは「紅白試合」だった。3人の女性(各々四段)と3人の男性管理職(オヤジ)の対抗戦。第一戦は女性が勝ち、二戦は男性、最後は引き分けでチームは引き分け。熟度からも体格からも女性に分はないのだが、このような正月らしい、目出度い結果だった。

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最後は警視庁居合同好会による警視流居合演武。10数名が基本的な型を披露したが、立ち姿勢の居合が多く、これも見こたえがあった。

フランスにサッカー競技の仕事で行った際、町の警察署を訪れた。日本の警察署と同じような畳道場があり警官が柔道をしていた。オリンピック競技にもあるとおり、あれが武道かと言えば異論はあろうが、柔道は完全に世界のものだ。
実は剣道も知る人は知る欧州では盛んだが、日本の剣道を守るなら、国際化しない方が良いと言う人も多い。

戦後、数年間、柔剣道はGHQの施策で禁じられていた。しかし武道は日本人の
体だけでなく精神も強くする。武道の練習で重要なのは『指導者』だ。
民間に道場があまりないが、もしあり、良い指導者がおれば多くの親は子供を
道場に通わすであろう。心が強くなる。礼儀を知る。

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子供の稽古

(この項以上)