4 、手榴弾教育

手榴弾は現代の戦闘においても重要な兵器であるが、その実態、特に日本軍の曳火型に関しては非科学的な記述が多い資料も存在した。だが、最近若い研究者が(辻田さんの影響で)真面目な実のある研究や発表を行い、心強い。
帝国日本軍の手榴弾教育の資料は比較的に少ない。だが学校教練などで模擬
手榴弾投擲に重きを置いていたので、さまざまな資料が存在していたであろう。
一言で言うと戦前から野球が盛んであった日本では「キャッチボール」をやれと勧めている記述が多い。
投擲の基本である。軍ではさまざまな手榴弾投擲競技が行われたそうであるが、
沢村(中国戦線で戦死)、杉下など有名プロ野球選手は手榴弾投擲でも優勝したという記録もある。また終戦後、プロ野球が再開された際も、長いブランクにも関わらず意外に良いボールが投げることができたと。思うに戦中の手榴弾投擲訓練のためではないか、と言う記述も見られた。